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日本上海史研究会主催、中日文化協会研究会協賛

ワークショップ「占領地・植民地における<グレーゾーン>を考える―国際比較の視点から―」

〇日時:2014年8月9日(土)13:00~18:00
〇会場:大妻女子大学(市ヶ谷校舎)図書館棟5階5500教室

〇趣旨:これまで日本上海史研究会では、古厩忠夫氏が先駆的に提起したところの戦時上海における<グレーゾーン>の問題を考えてきた。1937年、日中戦争が勃発するとやがて対日協力政権が成立し、戦時上海には複雑な政治空間が出現した。その中で日本の占領当局及び大量に進出した日本人に対して、残留した中国人は、抵抗(resistance)、忍従(passivity )、協力(collaboration)という多面的な様相を呈しながら生き抜いた。そこには支配体制に対する抵抗と協力という二分法で単純化することができない多様な<グレーゾーン>が存在していたといえよう。
  この問題をめぐっては、本年1月14日に中日文化協会研究会主催・日本上海史研究会協賛のワークショップ「戦時上海のグレーゾーンと文化的ポリティクス―中日文化協会上海分会と中日合作映画の考察を通して―」を開催したが、その際<グレーゾーン>という概念のあり方と<グレーゾーン>現象の歴史性が議論となった。
  私たちは<グレーゾーン>という概念は、占領地や植民地における複雑な政治経済・社会文化の状況を歴史的・現実的に理解する上で必要不可欠なものあると考えているが、下記のような占領地や植民地の<グレーゾーン>問題についての諸報告を踏まえて、国際比較の視点から参加者とともに考えてみたい。


 (1):「孤島」時期および日本占領時期上海文化の「グレー・ゾーン」をどう考えるか
                          鈴木将久(一橋大学)
 (2):ナチ占領下フランスにおける<グレーゾーン>
                          渡辺和行(奈良女子大学)
 (3):汪精衛南京政府とヴィシー政府との比較
        ―汪精衛とフィリップ・ペタン/陳公博とジャック・ドリオ―
                          柴田哲雄(愛知学院大学)
 (4):日本統治初期における台湾の社会的リーダー階層の隠退について
                          呉文星(台湾師範大学)

  主催:日本上海史研究会主催、中日文化協会研究会協賛
  
by yukiko_sakaida | 2014-07-26 09:42 | 学術交流
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