カテゴリ:月例会・総会案内( 82 )

■2月例会

日時:2月4日(土)14:00~17:00

会場:京都大学経済研究所1F会議室

報告1:
陳怡旻氏(京都大学・院)
「ポーランド年金改革からの示唆ー中国養老保険制度の今後の課題」
コメンテータ:高屋和子会員(立命館大学)

(要旨)中国の養老保険制度は、95年、97年の改革により、賦課方式の社会プール部分と積立方式の個人口座部分が組み合わせた独自の公的年金制が構築された。改革は、旧制度を企業保険から社会保険への転換、また単一の保険制度から多支柱の保険制度への転換を図り、急進する少子高齢化にも対応するという狙いがあった。しかし、新制度が実施して10年近く経ったが、「個人口座の空洞化」をはじめ、多くの問題点が現れた。それらを解決すべく、中国政府は遼寧省をモデル地域として制度改革に取り組んだが、試行案の持続可能性も疑われている。そこで本報告は、ポーランドの1999年の年金改革において導入された「見なし掛金拠出建て賦課方式(NDC案)」を分析したうえで、遼寧省案と比較しながら、NDC案の中国における導入を検討する。


報告2:南誠氏 (京都大学・院)
「「中国残留日本人」をめぐる包摂と排除 ―日中両国の政策を比較して―」

(要旨)2001年末から、「中国残留日本人」の国家賠償訴訟が騒がれている。法廷の中で問題になっているのは、その歴史をめぐってである。特に日中政府の政策が問題視されている。しかし、これまでの中国残留日本人研究の中で、その歴史を取り上げるものは少ない。本報告では、その歴史的経緯、特に中華人民共和国が成立した1949年から後期集団引揚が終了する1958年までの期間に焦点をあてたい。
 本報告では、報告者がこれまで調査してきた日本政府の政策を踏まえたうえで、まだ調査し始めたばかりの中国政府の政策について報告していきたい。両者の比較を通して、中国残留日本人がポストコロニアル状況下での日中両国の「国民国家」創造プロジェクトからどのようにして、包摂あるいは排除されていったのかについて考察したい。
[PR]
by yukiko_sakaida | 2006-01-28 16:29 | 月例会・総会案内

■11月例会

日時:11月19日(土)13時~17時

会場:京都大学経済研究所

報告:
書評会(執筆者をお迎えしての書評交流)
    『重慶国民政府史の研究』(東京大学出版会、2004年)
    『民国後期中国国民党政権の研究』(中央大学会)出版部、2005年)

司会: 西村成雄(大阪外国語大学)

報告者:①田中 剛 (神戸大学大学院)
     ②島田美和(大阪大学大学院)
     ③石黒亜維(大阪商業大学非常勤講師)

書評交流会趣旨:
 中華民国史研究という歴史アプローチが定着して、すでに20年が経った。そして昨年末から今年にかけて、『重慶国民政府史の研究』(2004年12月)と『民国後期中国国民党政権の研究』(2005年5月)が相次いで出版された。この2冊の論文集は、現代日本の中華民国国民政府史研究を代表する実証的かつ総合的な成果として、すでに国内外で大きな反響を呼んでいる。
 11月例会では、前者の編者である石島紀之氏(フェリス女学院大学)、久保亨氏(信州大学)、後者の編者である斎藤道彦氏(中央大学)、土田哲夫氏(中央大学)をはじめ、塩出浩和氏(城西国際大学)、中村元哉氏(日本学術振興会)、吉田豊子氏(中央大学兼任講師)ら7名の執筆者をお迎えして、中華民国国民政府史研究の現況および今後の課題について活発な討論を行いたい。また、国民政府史のみならず、中国の近現代史研究全般にかかわる問題についても、この機会にさまざまな角度から意見交換し、関東・関西の交流を深められることが期待される。
 なお今回は、2冊の取り上げる問題が多岐に及ぶため、まず報告者が全論文30篇を3つのテーマ(①「蒋介石」、②「統合と自立」、③「国際的地位」を予定)に類型化することで論点を整理する。これを軸に、2冊それぞれの内容的特徴と成果について検討しつつ、中華民国国民政府像について議論したい。

日本の中華民国史研究についての理解を深め、同時にまた、第一線でご活躍中の研究者と交流できる貴重な機会です。専門の如何を問わず、会員各位の積極的なご参加を期待します。
[PR]
by yukiko_sakaida | 2005-11-17 16:35 | 月例会・総会案内