日程 10月7日土曜日 14時~17時
会場 姫路獨協大学 本部棟西館5階 第4会議室 大野太幹 (愛知大学国際中国学研究センターCOE研究員) 報告タイトル「満鉄附属地華商による直魯難民救済活動」 コメンテーター 上田貴子(近畿大学 文芸学部) 報告要旨: 1927年から1928年にかけて、河北省および山東省では軍閥戦争や北伐戦争が続き、その結果、大量の難民が中国東北地方へと流入した。しかし、難民の多くが困窮しており、移動の途上で行き倒れになる者が続出した。そうした状況下、満鉄附属地においては華商が私財を投入し、防寒施設を設置し粥を供するなどといった難民救済活動を開始した。本報告では、難民救済活動の考察を通して、満鉄附属地華商が該地域の中国人有力者としていかなる役割を果たしていたのかを分析する。 土居 智典 (広島大学大学院文学研究科 研究支援員〔科学研究費〕) 報告タイトル: 「清末諮議局の予算審議と官紳対立についての一考察 ―第二回常会時期を中心として―」 コメンテーター 宮内肇 (神戸大学大学院 文化学研究科) 報告要旨: 清朝は1909(宣統元)年に諮議局を設立し、限定的ではあるが予算審議の権限を与えた。 これは予定されている租税強化と引き替えに計画されたものといえる。しかし、かつてなかった紳士層の合法的な政策決定過程への参画は、地方行政の在り方や、中央と省政府の間の財政調整に大きな動揺をもたらした。督撫は国家行政の代行者という立場から、諮議局の予算審議権を抑制しようとし、紳士層の強い不満を醸成したが、本報告ではこの予算審議の角度からみた官紳対立について、第二回常会時期を中心に考察する。
by yukiko_sakaida
| 2006-09-11 13:16
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